ツール・ド・おきなわ2017 市民レース50km フィフティー 参戦レポート その1

ツール・ド・おきなわ2017 市民レース50km フィフティー 参戦レポート その1

自転車に乗り始めて、少しだけ自転車の世界が分かり始めた頃に憧れいつか出てみたいと思った二つのイベント。
一つが佐渡ロングライド210。もう一つがツール・ド・おきなわ。
佐渡ロングライドは憧れが現実に変わりいつの間にか4周し来年走れば5周と1000kmを超えます。

一方のおきなわ、、
何も知らない頃は市民210に参戦する事が夢でした、が、、、色んな事か分かるにつれ無謀な挑戦であることが現実として突きつけられます。

しかし神は見捨てていませんでした。調べていると年代別のレースがあるではありませんか。
ただリザルトを見ると50代クラスでも平均時速は40km弱、足切タイムは1時間30分とホビーレースの最高峰と言われるだけあり、かなりハードルが高いです。

そんなこんなでモヤモヤとしていた所、Pedalist忘年会で今年140kmで優勝した、西山選手から来年一緒に出ましょう!と誘われ、、、、、
練習パートナーであり、ライバルでもある方からも出ますよと言われ、、、、、
2017年の公然の目標におきなわ参戦だけでなく、入賞を目標とする事で自分自身にプレッシャーを掛けまくりました。

そんな憧れのツール・ド・おきなわ参戦レポートをご覧ください。


開催前日の15時くらいに会場に到着すると、スタート地点は既に準備完了!
このアーチを見ると何故かテンションが上がるのは私だけでしょうか?

まるでお祭りの様な人混み。参加者が多いからでしょうが全日本選手権の会場より人が多く華やかに感じます。

サポートカーはフェリーで運んでくるんでしょうね。

受付を無事済ませ

歩いていると、、、、、、
奇跡的にも市民140km参戦の西山選手と市民100km参戦の土屋線選手とばったりお会いする事が出来ました!
お互いの健闘を祈り明日表彰式で再開することを約束し別れます。
お二方とも素晴らしいリザルトを残され、西山選手は140kmで見事優勝!土谷選手も100kmで13位という結果でした!

ホテルにチェックインし、自転車を組立てます。

機材紹介

今回のレースで使用した機材は以下の通りです。
フレーム:BMC SLR01 コンポ クランクShimano Dura-Ace52×36 Ultegra電動コンポDi2 スプロケ11×27
ホイール Fulcurum RacingZero
SLR01は過去に乗ったフレームの中でも自分的にはTop3に入るお気に入りのフレームです。
このフレームに乗ると、新しいのが欲しい!と思う物欲が無くなる位良いフレームです。

ゼッケンプレート
実は初ゼッケンプレート!
普通のホビーレースではゼッケンプレートを装着する事は殆どありませんので、私にとってこのプレートは憧れででした!
ジャパンカップ終了後に参加した方が外さないで走行している姿を見かけますが、その気持ち良く分かります^^。

コースレイアウトをフレームに貼り完了です。

準備も完了しいざ試走!と行きたいところですが二日程前からアキレス腱、ハムスト、ふくらはぎ、腰とあちらこちらが痛い。
まるで神経痛持ちのおじいちゃんみたいな状態なので、車でコースを廻り確認することにしました。

車でぐるっと回った結果!落ち込みました。
想像を遙かに超える上りに、マジで千切れる!と言うのが正直な感想です。

多くの方から上りを3回我慢して最後にスプリントで頑張るだけと軽く言われていましたが、自分に取っては予想以上にタブなコースで入賞どころか制限時間内の完走も危ういと思った瞬間に張り詰めていた緊張の糸が切れるました。
山崎から明日頑張ってください!と届いたlineにコース無理!と返し、弱気な事言わずに頑張れと渇を入れられる程。


レース当日

自分にとって一番の課題が早起き!200人以上が参加するレースですのでスタート位置がどこになるかでリザルトが決まると言っても過言ではありません。後ろからのスタート=終了となる可能性が大です。

朝4:30に起床し外を見るとまだ真っ暗ではありませんか。
普段は前後に必ずライトを装着して走行していますが、この日は少しでも荷物を少なくしたい為ライトを持ってきていませんでした!
自走で会場に向かってよいのか躊躇うほどの暗闇です。
道中ライトを持っている方と一緒になり無事会場入出来ましたが、路肩は大きな木が転がり、車の速度も速いので前後のライトを持って行く事をお勧め致します。(荷物は会場で預かってくれます)

本当は会場までアップしながら行く予定でしたが、こんな状態ですので心拍も上げられないまま会場に到着。

かなり早く出たつもりでしたが、既に並んでいる方が沢山。会場は嵐の前の静けさと云う感じで、緊張感に包まれています。

会場内に入りたまたま顔を出した所が自分の参加カテゴリーの集合場所!超ラッキーです。
早く出た甲斐があり先頭から30番手くらいで並ぶ事が出来ました。
自分の中では本日のレースの60%のミッションが完遂した感覚です。

スタート地点に並ぶ自転車達。

30分経過した時点で後ろを見ると凄い台数が並んでいます。

スタート時間が近づいてくると、ゼッケンを呼ばれる方達が。
前年の成績でシード権が与えられ、前の方で並べるようです。
各カテゴリーにより違うのかもしれませんが上位50人が翌年のシード権が貰えるようです。(違っていたらご指摘願います)

スタート時間が近づいてくると、明るくなってきます。

スタート時間は7:12分

太陽も昇り明るくなっております。気温は20度くらいと最高のレース日和でした。

又不思議と緊張も無く自然体で挑めました。
足も腰の痛みも全くありません。俗にいう絶好調です(笑)

そして後ろを振り返ると凄い人数です。出走人数は207人!後ろに150人くらいいると思われます。

以前このレースに参加した方にお話をお伺いすると、皆口を揃えて言うのが
「常にアタックが掛かっていて、最初から最後までスプリントしているような状態でキツイです」と散々脅されました

こちらが出る前に実際に頂いたメールです

「週末は沖縄ですね。50kmはスタートから集団スプリント状態ですから落車に巻き込まれないように気をつけて下さい。ご活躍を楽しみにしています!!」とプレッシャーを掛けられます。
本当にどうなのかと隣を見ると、TeamUkyoの選手がいるではありませんか^^菱沼選手のチームメイトであれば話しは早い^^
TeamUkyoの方ですか?とは流石に言えませんでしたが、地元の方で何回も参戦しているベテランさんであることが判明。

そこで質問を投げかけ得た情報は

・パレードランは無く、号砲と共にリアルスタート
・スタート直後から速度が40km以上に上がるので注意=落車も多い
・中切れが起きるので位置取りがとにかく重要。
今年は60歳以上のクラスとチャレンジクラスが新設されたので、例年よりは中切れ、落車も心配しなくて良いと思う。
・毎年20km地点の上りで優勝を狙っている人達が仕掛ける。ここで逃げグループが出来る事が多い。と教えて頂きました。


リアルスタート

スタートして即40kmくらいまで上がりますがその後2kmくらいは落ち着いた状態が続き流す感じで走行。
ポジションは30番手くらい。前方で何かあったら対応出来ないので前に上がっていく。
20番手くらいまで上がり、この位置なら中切れも落車も起きないだろうと走行を続けていると、、、
中切れなのかアタックなのか10人くらいの選手が離れていくのが目に入る。
まだ簡単に追い付く距離なのに切れた選手は追いもしなければ先頭交代もしない。

自分の前に5人くらいいたが、誰も追いかけようとはしないで皆淡々と走っている。
向い風区間で足は使いたくないがまだ届く距離だし、ペースも遅い。
逃げが発生したら逃げに乗りたいと思っていたが、ブリッジを掛けるには集団の速度が乗っていないので自力で加速しなくてはならない。

しかしここで離されても嫌なので、ブリッジを掛けようと前に出て牽くが、、、、、、、
後ろを振り返ると誰もついてこない、、、、
逃げとは300m位の差なので、頑張れば追いつける距離だが序盤なので様子見と集団に戻る。
結局この逃げが勝ち逃げとなり、とても悔しい結果に終わりましたが、今の自分の実力では追わずに正解だったと思います。
又逃げが確定した事で集団が安定し落車等も少なかったのでは無いかと思います。

GARMINの速度データをご覧ください。

ブリッジを掛けようと前を牽いた事で心拍が上がり、乳酸が足に溜まったので集団中盤まで下がり息を整える。
足、心拍が落ち着いた頃に、上りが見えてきた。

ここでトレーニングパートナーでありライバルである藤田選手と合流。
上りが得意な藤田選手はポジションを上げながら快調に前に上がって行きます。
一方私は車で走った時はかなりヤバいと感じていた上りでしたが、逃げが決まっていた為きついアタックは掛からず集団内で無事クリア。

下りき切ったあたりで、再度藤田選手と合流。
何人逃げているのか、どの辺りで仕掛けるか、コースレイアウト等話しながら集団は快調に進んで行きます。

機材紹介
今回下りと集団内で凄く足を貯められたのは二つ理由があります。

其の一 レーシングゼロ
昔一度だけ履いた時のハブの良さが印象に残っている素晴らしいホイール。
おきなわにはゼロで出たいなと言っていたんですが、何と前日に山崎と福本が用意してくれました!

ありがとう!と手に取った時の第一印象は重い(笑)こんなに重かったっけ?というくらい重量を感じます。
しかし一度走り始めると!軽い!とても軽やかで回転が良く足を止めても回り続ける感覚です。

一般的には固いと言われており、よく進み廻るけど後半で足が無くなると聞くことが多いです。
今回は踏まずに回すことだけを考えて走った結果、足が無くなると言うことはありませんでした。
どうしてもレースになると力んで踏んでしまい、練習のように上手く回せなくなるので足が無くなってしまいますが、私自身は次の袖ケ浦でも是非使わせて頂きたいと思う逸品でした。

タイヤをピレリにしたのも正解だったかもしれません。C24にピレリを履い時は柔らかいなと感じたのですが、ゼロとピレリの相性はとても良く、お勧めの組み合わせかもしれません^^

其の二  RacingTask スペシャルグリス
モーターバイクの世界では有名なスペシャルグリス。
ここのオイルとグリスを使用しないと、コンマ何秒の世界を争う予選ではフロントローが取れないと言われている逸品です。
施工に当たっての細かい注意事項が沢山!本当に沢山ありますがそれだけ拘りを持って作ってもらったグリスです。

施工後山崎と練習に行ったときは常に全開で走らなくてはならないので、正直効果を体感出来ませんでした。
しかし今回のレースでは下りと集団内で足を休めることが多く出来たと思います。
実際パワーメーターの数値とケイデンスからも足を止めている時間が多かった事が見て取れます。
興味がある方が多いようであればPedalistで取扱い出来るか確認させて頂きます。

レースに戻ります。

35km地点で上りに入ります。ここをクリアしたらあとは何とかなると気合いを入れて集団前方に上がっていきます。
ここでもジャブ程度のアタックで無事クリア。

藤田選手がスルスルと寄ってきて、これで上りは全て終りです。
ここからは野田さんのステージ(平地)ですのでガンガン行ってください!との声をトリガーに集団前方まで上がっていく。
この頃になると偶然なのか必然なのか分かりませんが、廻りは関東圏のレースでよく見るジャージの方達で固まっていました。

途中後方から雷が落ちたような、落車の音が聞えてくる度に廻りの人達とこの位置より下げると危ないですね、と雑談しながらも速度だけは徐々に上がっていきます。
途中下りで何回かシフトアップ出来ずに故障か!と思った箇所がありましたが足が廻りきっていただけでした(笑)
自分の足とギア比では丁度60kmでアウタートップが廻りきります。終了後にログを見るとビンゴでした!

残り距離も短くなりイオン坂で藤田さんがアタック!一人駆け抜けて行く姿が見えます!カッコイイ。
声を掛けてくれたら一緒に行ったのにと思いながら、集団は徐々に速度を上げながら進んでいきます。
藤田さんは一時200mくらい先行しましたが集団が吸収。

残り5kmくらいから位置取りが激しくなる中、前に前にとスプリントに備えて上がっていきます。
集団の10番手くらいまで上がった時点の速度が50kmオーバーですが、足を貯めてきたのでまだまだ余裕。
更に一段速度が上がると思っていましたが、逆に牽制が入ったのか45kmくらいまでスピードダウン。
このタイミングで数人が早掛しますが、集団に吸収。
戻って来た時にコメントを頂きました(笑)
「イヤー、、、仕掛けるには早すぎたみたいですね。でももう一回行きますよ!直ぐに復活しますからね!と気合い充分」 恐るべし50代!

残り1キロ程で集団が更に活性化し気合いが入る一方で、
「逃げが決まってるんだから無理にスプリントして落車したら大変だからノンビリゴールしましょう」とクールダウンする声も聞えてくる。
しかし集団は更に速度アップ。
集団10番手位をキープしていたのですが、残り距離の看板が見えない為何処で仕掛ければ良いのか分からず、躊躇していると
「ウリャー」という声と共に一斉にスプリント開始。
その声から少し遅れ気味にスプリント。後方から落車の音が聞えてくる。
このヒリヒリとした感じが最高に楽しいと思いながらも、掛りが悪かったのせいか踏み切れずゴール。
ギア一枚と足が残っていたのが残念です。

YouTubuのゴールスプリント時のスクリーンショットです。
この画像の使用に関して問題があるようで即削除しますのでお申しつけください。

去年の今頃は腰痛が酷く自転車を持つことも出来ない状況の中、ツール・ド・おきなわと云う夢のレースに出れただけでなく、楽しいレースが出来て満足しております。
心の中では優勝を狙っていたので21位は残念ですが、終始集団前方で楽しくレースが出来ました。

レース終了後藤田選手と記念撮影! 練習ありがとうございました!
アタックを掛けている姿超カッコ良かったです!

レース前に色々教えて頂いた方も無事集団でゴール! お疲れ様でした!

レース結果まとめ
出走 207名 完走116名 順位21位
平均速度 38,5km(Garmin)リザルトでは37.89km 平均心拍170 平均パワー154w、20分平均183w (体重60kg)

今回のレースは集団内で大人の走りが出来たので、楽に走る事が出来ました。
憧れのおきなわでキッチリ走り切れて安堵しておりますが、レース終了後もう1レース走れる足が残っていたにも係わらず、心拍データを見ると平均170 最高194と体感以上に高い数字だった事に驚きました。

一方パワーですが、踏むべき所ではしっかりパワーは出ていますが、平均パワーは体重の3倍超と予想以上に低い数字でした。
グラフを見て感じたのは、力まずに綺麗に上手く廻せて乗れた結果かなと。楽に速く走るを具現化出来たと思います。そして苦手な上り区間は5倍~6倍とキチンと踏めていたようです。

ゴールスプリントにフォーカスを当ると、残念な数値でありリザルトが順当である事が明確になりました。
踏み初めでは7倍~8倍が出ていますが、その後直ぐに5倍から6倍まで落ちてそのままゴール。
もう少し早くから踏み始めることで、速度的にもあと5km~8kmは乗せられたと思います。(それでも表彰台には届きませんけど)

元々パワーも体力も無い方ですので、如何に楽に効率よく走るかしか考えていません。
非力でも何とかなるのが自転車の面白い所ですね^^(基準体重を60kgで計算しています)

そして今回Pedalistから参戦したのは私を含め3名。

市民レース140kmで西山選手が優勝!誰よりもトレーニングをしてきた男がしっかり結果を出しました!
幸いな事に表彰式に立ち会う事が出来ました!おめでとうございます。

そして市民100kmOver40に参加された土谷選手が13位!本人は悔しいでしょうが強者達の中で素晴らしいリザルトだと思います。
お疲れ様でした!

今回初めてのおきなわ参戦でした。
出るからにはキチンとしたリザルトを残したいと思いトレーニングを行ってきましたが、年間の走行距離は5000kmに到達致しません。
次回はそんな普通のおっさんがレース参戦までどんなトレーニングを行なってきたのかを中心にレポートしたいと思います。

横浜ロードバイク専門店 Pedalist ペダリスト
横浜市磯子区久木町17-7
TEL:045-761-0012
mail:pedalist@miracolare.co.jp

ガチなお店だと思われていますが、皆で楽しくワイワイやっております。
入口は入りにくいかもしれませんが、本当に普通のお店です。
仲間がいない、もっと楽しく走りたい、速くなりたい、距離を乗りたい、、、、自転車が好きであれば直ぐに仲間になれるはずです。

いつでもお気軽にお立ち寄りください。