【 レースレポート 】富士の国やまなし 第14回 Mt.富士ヒルクライム

【 レースレポート 】富士の国やまなし 第14回 Mt.富士ヒルクライム

Pedalistの福本です。今シーズンの目標として、実業団でのE1カテゴリへの昇格と富士ヒルクライムでのゴールドリング獲得を掲げました。

実業団の方では、開幕戦で優勝することができ、E1カテゴリに昇格することが出来ました。

今回の富士ヒルクライムではゴールドリング=65分を切るタイムで完走することを目標に臨みました。

富士ヒルクライムは10,000人以上が参加をする日本最大級のヒルクライムイベントとなります。登る山も高さ日本一の「富士山」、なんと99%以上が完走しています。コースの富士スバルラインは勾配が緩やかなので、はじめてヒルクライムレースに出る人にも向いています。さらに、初心者の方にも完走しやすい、制限時間はたっぷりの3時間15分(※パレード走行区間含む)。途中で立ち止まって休憩してもよいですし、無理をせずマイペースで世界遺産の大自然を満喫出来るのが醍醐味です。ゴール地点は、日本の最高地点である山頂を目と鼻の先に望む5合目となります。

総距離は24km、平均勾配は約5%と距離は長いものの、時間さえかければ登りやすいコースプロフィールとなっております。

富士ヒルクライムでは、ゴールタイムに応じてカラフルな「フィニッシャーリング」を獲得できるのが一つの魅力となっております。内訳は下記の通りです。

・1時間05分00秒00以内の完走者はゴールドリング
・1時間15分00秒00以内の完走者にはシルバーリング
・1時間30分00秒00以内の完走者にはブロンズリング
・1時間30分00秒01以降の完走者にはブルーリング

加えて、女性の完走者にはピンクのリングが与えられます。

シルバーリング獲得者は全体の6%、ゴールドは1~2%と、例年狭き門となっております。

タイムの基準としてよくたとえられるのが、「ヤビツ峠のタイム(旧デイリースタート)+5分」のタイムです。

昨年の私の記録は1時間7分ちょうど位でしたので、出来れば3分は縮めたいという意気込みで挑戦しました。

昨年の様子はこちら⇒ http://www.pedalist.jp/news/12297

今回の機材はこちらとなります。

■2017年モデル FUJI TRANSONIC ELITE 52サイズ

ホイール Campagnolo BORA ONE35クリンチャー
タイヤ  Challenge CRITERIUM320 オープンチューブラー 700*23C
チューブ MICHELIN ラテックスチューブ
ハンドル DEDA ZERO100 Shallow 440mm
ステム OnebyESU スージーステム
コンポーネント  SHIMANO ULTEGRA 6870 Di2 (クランク、ブレーキのみDURA ACE)
サドル Selle ITALIA SLR KIT CARBON FLOW
サイクルコンピューター Pioneer SGX-CA500
パワーメーター Pioneer SGY-910VL
ギア比 バロックギア39T+-1※シングル  11-25T(クランク長167.5mm)

総重量7.0kg

フレームはいつもと変わらずFUJIトランソニック。安定した走りで、ヒルクライムからクリテリウムまで全幅の信頼を寄せております。ホイールには縁があって使用させていただくことになった、BORA ONE35のクリンチャータイプを装着しました。

今回はヒルクライムということで、少し賭けに出てみました。

フロントチェーンリングをシングルギア化し軽量化して臨みました。

スバルラインのコースプロフィールとして、後半の平坦路でのギアが足りなくなる懸念もありましたが、一か八かでこの仕様で行きました。前日に作業し、ぶっつけ本番での走行でした。

今シーズンロードレースでもバロックギアを使用しておりませんでしたので、こちらも藁にも縋る思いでの装着でした。

なぜここまで特殊な仕様で臨むのか。自信の無さの表れですね。

因みに今回の軽量化は、

ボトルケージ一つ、フロントディレイラー、フロントディレイラー台座、アウターチェーンリングで271gでした。

換算すると重めなアルミのハンドル1本分となります。

決して少なくはない重量です。

それでも総重量は7.0kgと近年の軽量バイクに比べるとべらぼうに軽い、というわけではありませんが、やはり乗って体感できる軽さはありました。

■レース名:富士の国やまなし 第14回 Mt.富士ヒルクライム

■タイム 1時間4分23秒

■距離:24km

■ 天候:晴れ

■起床時体重:59kg

朝いちの4時過ぎにチームの皆さんと下山具を預託するために一度会場へ。宿舎から会場までは自転車で約20分程、登りオンリーですのでここを使ってウォーミングアップがてら心拍をあげるべく走行します。

一度、宿舎へ戻り朝食を摂ります。冷やしうどんとバナナ1本、ゆで卵一つにコーヒーを一杯。合計600kcal程です。週末に向けて炭水化物を意識的にとってカーボローディングをし当日の朝は少し少なめにして臨みました。胃袋を空にして、且つエネルギーは満タンという状態が理想ですので、食事面から勝負が始まっているといっても過言ではありません。

7時過ぎのスタートに間に合うように宿をチェックアウトし、ローラーと会場までの道のりを使用してウォーミングアップを行いました。

スタートは第3ウェーブより、整列は後方からでした。例年通り、脚色の揃いそうなパックを探して位置を上げていきます。

料金所付近でちょうど良いワット感の集団にジョイン、6~7名ほどで進行していきます。

走行していると、スピードの速い集団に抜かされますが、自分の実力からして明らかに早いペースには乗らないのがヒルクライムの鉄則です。

1合目看板を越えたあたりで、集団は3人になり、その中で脚力上位な方に音頭を取っていただき、均等にローテーションを回しながら先を急ぎます。3名の目的はゴールドリング獲得と一致しておりましたので走りやすくもありました。

私のFTPの上下5%位で進行していき、ペース的には少し辛いものの何とか回していけるといった感じでした。幸いなことに、前方の集団からこぼれてきた2人をキャッチすることが出来、ローテーションの間隔が伸びたことで命拾いをしました。

5人の集団となり、目視で見える範囲に10人を超える集団を発見し、また意思疎通して集団に追いつくべく走行します。中でも1人の方の男引きで集団との間隔が徐々に縮まってきました。集団を発見してから10分程はツキイチでも300W超える区間が多く正直バックファイヤーの可能性が大でしたが、フォームやハンドルの握りを意識的に変えることによって使用する筋肉を分散させ、何とか食らいつきます。

大沢駐車場前あたりで駐車場にジョイン。最後の平坦路への安心感が出てきました。というのも、最後の平坦路では例年40km/hを超えるスピードとなりますので、集団の数は多ければ多いほど良いです。

近年設定されている、山岳スプリットポイント、いわゆる区間タイムを争うところに差し掛かりましたが、集団の目的として皆さんゴールドリングを獲得したいというのが伝わってきており、そこで無意味にスピードアップすることなく通過し、最後の急勾配を超えていよいよ平坦路へ。

うまい具合に追い風が吹き、速度は上がるもののパワーは下がります。しかしその風が仇となり、予想通りシングルギアでは辛い展開となってしまいました。

速度は40km/hを越え、39T×11Tでも105~110回転くらいのケイデンスとなり、1時間近く負荷をかけて着た身体には非常に堪えますが中切れして周りに迷惑をかけないように注意しながら集団走行しゴールを目指します。

最後の坂に差し掛かった時に手元計測では1時間3分39秒ほど、何とか行けたかなと思いつつもひやひやしながら坂を登り1時間4分30秒ほどのタイムでゴール。誤差を加味しても問題ないだろうということで一安心でした。

ログを見返すとこのようなリザルトでした。

平均ケイデンスは77と少し低めですが、平均勾配の緩めなスバルラインに対し25Tまでのスプロケットでパワーが落ちないように臨んだので狙い通りでした。

平均ワットは272WでTSSが106なので、ほぼ実力は出し切れたと思います。

消費カロリーも1000kcalを越えており、正直ギリギリのエネルギー運用でした。

シングルギアにした影響として、やはり軽量化の効果は大きく軽快なヒルクライムを体感できました。良く言われるギア落ちも、チェーンウォッチャーなしでの丸腰状態でしたが一度もトラブル無く走り切ることが出来ました。

フレーム剛性の高いトランソニックに、硬めのボーラホイール、トルクをかけやすいバロックギアの相性も良く、ヒルクライムの機材としては良い選択だったのではないかと感じました。

チームとしては、ヒルクライムスクールにもご参加いただいた方がみごとカテゴリ2位の好成績を挙げられました!

タイムも1時間23分と男性陣もたじたじな好タイム、地道なトレーニングが実を結んだ結果でした。本当におめでとうございます!

私を含め、目標としていたタイム設定を達成できた方も多く、また初参加の方も楽しんで走っていただけたようでした。

ご参加のみなさま、お疲れ様でした!

また、会場でお声掛けさせていただいた皆様も緊張のレース前をほぐしていただき感謝です。

私としては、今シーズンの目標を達成することができ一安心ですが、これに懲りることなく精進したいと思います。

次戦は来月の実業団石川ロードレースに遠征いたします。得意な登り基調のコースですが、E1カテゴリは距離が75km、想定ゴールタイムが2時間越えと、「一時間の男」福本がどこまで挑戦できるのか、乞うご期待くださいませ。。。

Pedalist

福本でした!

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